議会活動・活動報告バックナンバー

[2004年7月号]

■公立病院の産科と婦人科の分離を

 これまで、産婦人科は、県立病院のみならず、民間病院を含めた多くの病院、診療所では、一つの診察室で診察・治療を行っているのが現状です。
 しかし、産科と婦人科は一人の医師が対応するにしてもその性格は全く別なのではないかと私は思います。
 と言いますのも、産科は通常、医療行為ではなく多くの女性は喜びの中に通院されているのではないかと思いますが、婦人科は女性特有の疾病について医療を行うもので、来院される方も苦しみの中に来るものです。

 婦人科患者の場合、待合室も診察室も同じであったとき、病気による痛みに加え、待合室などでの精神的痛みもあるのではないかと思います。実際、子宮を摘出され子どもを産めなくなった女性が待合室で看護婦から、「お腹の赤ちゃん何ヶ月ですか」と聞かれて、大変ショックを受けたという話も巷間伝わってきています。
 私は、このような婦人科に通う女性に思いを致しますと、精神的痛みを和らげる工夫はないものかと考えるものです。

 千葉県は、女性医師による女性専用外来を県レベルで初めて設置し、知事もこの4月に米国において、女性に対する医療の貢献という点でアテナ賞を受賞されたとのことですが、女性の目線から産婦人科の分離に取り組んでみてはいかがかと考えます。
 もちろん、病院は既存の施設ですから待合室や診察室に分離などハード面での制約や、医師や看護婦の配置など人的な制約もあると思いますが、県立病院のみならず、患者の心情にも配慮した医療も重要ではないでしょうか。

 私は、女性外来が全国に波及していったように、県立病院が率先して実施していけば、民間病院への普及に繋がっていくのではないかと思います。千葉県の早期の英断を期待したいものです。