議会活動・活動報告バックナンバー

[2005年10月号]

美しい県土づくりを

 近年、経済社会の成熟等に伴い、個性ある美しい街並みや景観形成が求められるようになり、平成15年7月に国土交通省は、「美しい国づくり政策大綱」を発表したところです。
 また、昨年6月には、景観法、都市緑地保全法や屋外広告物法の改正など、いわゆる「景観緑三法」が成立し、本年6月に完全施行されたところです。

 さて、県内を見渡しますと、市街地の街並みは個性がなく不揃いで、空中に電線が這い、おびただしい数の広告が氾濫しています。また、田園地帯にあった美しい風景がいつの間にか破壊され、「美しいふるさと千葉」の景観は今、危機に瀕しているのではないでしょうか。
 美しい県土づくりを進めることは、千葉県にとって、極めて重要な施策であり、地域固有の歴史、文化など、魅力あふれる景観を守り育て、次の世代に引き継いでいくことが非常に重要なことであると私は考えております。
 また、昨年策定された「観光立県ちば推進ビジョン」の中でも、「美しい景観づくりプロジェクト」が掲げられていますが、良好な景観の形成は、観光振興や地域の活性化にも寄与することになります。
 しかしながら、市町村の状況を見ますと、千葉市をはじめいくつかの市町村では、景観に関する自主条例や要綱などを作り、早くから取り組みを開始して来ているそうですが、外房や内房の市町村などでは、まだまだ景観に関する取り組みが遅れているものと思われます。
 こうしたことを踏まえ、私は、景観法の全面施行や市町村合併を契機に、地域の事情に詳しい市町村が主体となって具体的な施策を推進し、また、県は、広域的かつ長期的な観点から、市町村を積極的に支援していくべきではないかと考える次第です。

 良好な景観形成に向け、景観法の仕組みを十分に活用していくことが重要であると同時に、県は、美しい県土づくりに向け千葉県景観条例を制定する必要があると考えます。