議会活動・活動報告バックナンバー

[2006年10月号]

モラルの低下(道徳教育の再建)について

 戦後日本は、豊かになってモラルが低下したと言われて久しくなります。「衣食足りて礼節を知る」という言葉がありますが、「衣食足りてモラルを忘れる」の感があります。それでは、お前はどうなんだと言われそうですが、自戒の意味も込めてこの問題を取り上げてみたいと思います。

 最近のライブドアや村上ファンド事件を見ても分かるように、金儲けのためなら手段を選ばずというところがあり、経済倫理の欠落が深刻です。福祉を食い物にする社会福祉法人まで現れる始末です。

 また、ごく最近、岐阜県庁の裏金をめぐるすさまじい実態が明らかとなっています。92年度以降の12年間で捻出された裏金の総額は、少なくとも17億円にものぼり、「400万円を焼いた」という職員の証言は衝撃を与えました。多くは官官接待や職員の飲み食いに使われてしまったとのことです。

 福岡市では、8月25日RV車が飲酒運転の市の職員の乗用車に追突されて海に落ち、幼児3人が水死した事故が発生しています。

 県内でも、教師等公務員の不祥事が相次いでいます。教師が、女子児童の着替えをを盗撮したり、不法侵入して女性用下着を盗んだり、児童の所持品を盗んだりしている。下着窃盗の件では千葉市教育委員会の対応のまずさが非難されました。身内に甘く隠す体質があるのではないかと。また、巡査部長がミニバイクを飲酒運転して3ヶ月の停職処分を受けています。

 その他にも、駅周辺では不法駐輪の自転車があふれ、野山までゴミが捨てられ、ペットの飼主は排泄物の片付けもしない等々挙げたらきりがないほどです。

 万引きについては、6月議会でも取り上げましたが、あるNPO法人が、子どもたちが万引きをする理由を調べたところ、小中高校生のどの世代でも「楽しいから」という回答が何と3割もあったそうです。

 また、「絶対にやってはいけない」と答えたのは、小学生95%、中学生83%、高校生81%で、逆に「やってはいけないが、大きな問題ではない」は、小学生4%、中学生14%、高校生16%だった。成長するに連れて、犯罪意識が希薄になる傾向がうかがえたとのことです。これは一体どう言うことなのでしょうか。成長するに連れて、物事の善悪や、なすべきこととやってはならないことの判断力が付かなくてはならないのに。

 倫理観の確立、モラルの向上が急務といわなければなりません。