議会活動・活動報告バックナンバー

[2007年1月号]

狂犬病予防対策について

 この年末年始に海外へ旅行された方あるいは予定されている方も大勢いらっしゃることと思います。狂犬病対策については、平成16年の6月議会で予防注射の接種率の低さを指摘致しましたが、昨年11月、フィリピンで犬に噛まれた男性が帰国後、国内で狂犬病を発症したという事件が、2件たてつづけに報告されました。

 日本国内でも過去に狂犬病が流行し、多くの人が亡くなったと聞いており、当時は、死亡率の高い病気として恐れられていたようですが、現在では狂犬病に罹っている犬にかまれても、狂犬病ワクチンを接種することで発症を予防できるといわれています。

 予防注射の普及などにより、国内での人への感染は、昭和30年以降ありませんが、昭和45年にやはり海外で感染し、帰国後発症した例があり、今回が36年ぶりの発生とのことです。

 しかし、狂犬病患者は、日本、英国、スカンジナビア半島の国々など一部の地域を除いて全世界で発生していることから、海外旅行においては感染の可能性があること等を認識し、県民一人ひとりが正しい知識を持つことが必要と考えております。

 一方、狂犬病患者から人への感染は通常考えられないことから、狂犬病対策としてはまず、感染動物の侵入を防ぐことが必要であり、国においては、輸入される犬等について動物検疫を実施し水際作戦を講じているとのことです。

 さらに、国内に感染した犬等が侵入した場合には、蔓延を防ぐことが重要であることから、狂犬病予防法に基づく犬の登録と狂犬病予防注射の徹底を図ることが必要だと考えます。  県に対して、人への感染予防のため、啓発活動強く求めると同時に、犬に対する狂犬病予防注射の接種率向上の更なる努力をお願いして参りたいと思います。