改革はするが戦争はしない

 元経済産業省官僚で改革派の古賀茂明氏が、今年4月、フォーラム4という政策集団を立ち上げました。フォーラム4は政党ではありません。「改革はするが、戦争はしない」、「改革」とは、「格差を縮小し、働く人々と真の弱者のための改革」、という基本理念に賛同する市民や政治家が、この基本理念を日本の政治・行政・社会に反映するための様々な活動を広げて行くためのプラットフォームであるとしています。 
 私も、集団的自衛権行使反対、ひいては憲法改正反対、原発再稼働反対と官民格差など格差是正を訴えてきており、古賀氏の考えと全く同じなので、フォーラム4に参加して勉強することにいたしました。
フォーラム4の意味は、日本の政治勢力の分類によるもので、提唱者の古賀氏によれば、下記の4番目にあたる政治勢力であるとのことです。
 フォーラム4の説明モデルで十字に仕切られた4つのゾーンは、
右上が「改革はするが、戦争もする」(第1象限)
左上が「改革はしないが、戦争はする」(第2象限)
左下が「改革はしないが、戦争もしない」(第3象限)
右下が「改革はするが、戦争はしない」(第4象限)
 自民党議員の大半は第2象限に属し、民主や維新は、第1、第3に分かれる。そして、共産は第3に位置するのだが、第4象限に分類される議員はほぼ皆無。 国民の多くが「戦争はせずに改革を進めてほしい」と望んでいるのに、その受け皿となる議員・候補者がいない。なので第4象限の基本理念に賛同する市民や政治家を増やし、日本の政治、行政、社会にそれを反映させる活動を展開したいとのこと。

フォーラムの基本理念
「改革はするが、戦争はしない」これがフォーラム4の基本理念です。

より具体的には、下記のような基本理念を掲げています。

・子どもの未来と国民の命を最も優先する
・政治の透明化を徹底的に進める
・民間でできることは民間に任せる
・地方にできることは地方が行なう
・電力会社、医師会、農協などの既得権グループの利権をなくし、私たち市民に還元する
・自由主義と資本主義を基本とする
・グローバリゼーションを否定せず、市民のために活用する
・公正な競争は促進するが、普通に頑張れば普通に幸せな暮らしができる社会を目指す
・成長のための改革を実施するが、大量生産大量消費をやめて、市民生活の質を重視する
・自然とともに、自然を生かし、自然に生かされる生き方を基本とする
・地方再生の柱に自然エネルギーを位置づける
・原発は再稼動せず、世界一の自然エネルギー大国を目指す
・軍事偏重の「積極的軍事主義」ではなく、真の平和主義に立脚した外交・安全保障政策を実施する
・集団的自衛権の行使は違憲であるとの立場を堅持し、認めない
・戦後の日本が70年かけて築いた平和な暮らしを誇りとし、これを守るために憲法9条改正に反対する(ただし、平和主義をより厳格に規定するために憲法改正について議論することを否定しない)
・海外で米国と一緒に戦う日本というイメージを払拭し、武器を使わず人道支援しかしない日本の平和ブランドを取り戻す
・情報公開を徹底的に進め、表現の自由、報道の自由を回復する

安保法案の廃案を

 安倍内閣は、国会を95日間延長してでも、法案の成立を期そうとしています。しかし、衆議院憲法審査会に与党の参考人として出席した憲法学者を含め3名全員が、集団的自衛権行使は違憲であるとし、その後、元内閣法制局長官2名も、同様に述べています。アメリカは2003年イラク戦争に踏み切ったが、理由となった大量破壊兵器は見つからなかった。アメリカはこの戦争で、80兆円使って4500人近い米兵がなくなり、15万人のイラク国民が亡くなっている。この責任はだれが取ったのか。アメリカの戦争だからといって常に正しいわけではありません。日本には、戦争するお金もなければ、アメリカのCIAのような情報調査機関もないといわなければなりません。